第1回殿堂入り(平成8年度)

初代 桂春団治(カツラ ハルダンジ)落語家

明治11年(1878)~昭和9年(1934)享年56歳

明治から昭和期に活躍。大阪市の生まれ。
落語家の兄に影響されて、明治28年、18歳で初代桂文我に入門。我都と名乗る。
明治35年、二代目桂文団治の門に転じ、翌年春団治と改名。
同5年、金満家の未亡人、岩井志うと親密となり結婚。「後家ころし」の異名とともに、人気は益々上昇した。
春団治の落語を京都・大阪ばかりでなく全国的に有名にしたのはレコードの力であった。
大正中頃よりのSPレコード吹込数は東西落語界の随一といわれ、更に人気に拍車をかけた。
派手で賑やかな上方落語を下地に、独特の芸風を工夫した、より大阪的な春団治の落語は熱狂的に歓迎され、漫才の台頭で落語が人気を失っていく時期に最後まで人気者の地位を保ち、没後も小説、芝居、演歌と今もなおその名が語り継がれている。