第26回殿堂入り(令和4年度)

桂吉朝(カツラ キッチョウ)落語家

昭和29年(1954)~平成17年(2005)

昭和29(1954)年、大阪府堺市生まれ。昭和 49(1974)年1月に三代目 桂米朝に入門し、桂吉朝を名乗る。
高校時代に落語の同好会で落語を披露していたが、その後は、 桂米之助師匠が指導していたアマチュア落語集団に参加し腕を磨いていた。
高校卒業後、桂米朝に入門した日に、米之助師匠から教えてもらった『東の旅・発端』を演じた。吉朝の演じる『発端』を見た米朝師匠は、「それだけできるなら、これは教えなくていい、『商売根問』から教えることにしよう」と言い、このネタが、初舞台となった。入門した年の6月に開かれた第46回「桂米朝落語研究会」で演じられた。

メリハリのある落ち着いた口調と細かな演出で多くのファンを惹きつけた。芝居ばなしを得意とし、難しい噺も率先して高座にかけていく姿は、米朝師匠から「上方落語の王道を歩んでいるようだった」と評された。

平成6(1994)年 国立演芸場花形演芸会大賞、平成13(2001)年 第30回上方お笑い大賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。