第6回殿堂入り(平成13年度)

冨士月子(フジ ツキコ)浪曲師

明治31年(1898)~昭和51年(1976) 享年78

大正・昭和期の浪曲師。函館に生まれる。
家は代々寺院で父は至って美声、信徒にもその説教は評判であった。
この父の血をひいてか月子も幼い頃から評判の美声の持ち主で好きな浪花節で土地の天狗連に入って優勝するまでになった。
16歳の大正2年、東京に出て修行、なお大成を望んで22歳で来阪。二代目広沢虎吉の指導を仰ぎ女流団「成美会」の一員となり冨士月子と名乗り角座で看板披露をした。
美声に加えて切れ味のよい啖呵、その品性あふれる舞台は関西女流浪曲の女王として初代春野百合子と肩を並べた。
満天下をうならせた月子節。どんなに人気が出ても、ひたすら芸道にいそしんだ。
また、月の栄はじめ多くの弟子を育てて成果をあげた。