第6回殿堂入り(平成13年度)

浪花家市松・浪花家芳子漫才師

浪花家市松(ナニワヤ イチマツ) 明治32年(1899)~昭和37年(1962) 享年63
浪花家芳子(ナニワヤ ヨシコ) 明治26年(1893)~昭和34年(1959)享年66

大正・昭和期の漫才師。
市松は長身で和服、芳子は和服・ドレスを使い分け、でっぷり型で三味線を弾く。
このコントラストだけでいつも笑いがあった。
市松は喜劇の出身で、途中から安来節出身の妻の芳子とコンビを組んで漫才に転じた。
はじめ、市松は当り鉦、芳子は三味線という舞台であったが、アイデアとひらめきが抜群で、素朴で酒脱な芸風を生んだ。やがて十八番となる「台所メロディ」という珍芸を考案し、これが人気を呼んだ。鍋、釜、茶碗から皿小鉢などの台所道具一式から自動車のラッパや自転車のベルまで音の出るものは何でも舞台に運び、芳子の三味線で道頓堀行進曲などを奏でるのである。
戎橋松竹では看板で、いろんな音曲を存分に楽しませてくれる上方ならではの漫才であった。